前回(http://hal9000.diarynote.jp/201107202106367048/)の続き

「金持ちを貧乏人にしたからといって、貧乏人が金持ちになるわけではない」
(マーガレット・サッチャー元英首相)
四半世紀前の不況にあえぐイギリスにて、高所得者や大企業に対して、増税すべきという意見がまきおこった。だが、サッチャー元首相は、明確に反論した。そのような政策は、一時的に一部の人に満足感を与えるかもしれないが、結局は、働くという行為そのもののインセンティブを大きく削ぐことになり、国のためにならないと。その際の有名な言葉だ。

・・・

マジックにおいて、どうだろうか?

ジェイス、銀エラ、ショーテル、Mステ・・・。そして、それらの強カードに対して一部とは言えない多くのプレイヤーは言う。「ジェイス強すぎ!禁止にしろ」、「ショーテルもついでに禁止にしろ」、「いやMステの方が先に禁止にすべきじゃね?」、「まー、とりあえず銀エラから禁止が妥当では」、「どちらにせよ青が強すぎておもしろくない」・・・・。

私は、様々なデッキを使用した。当然、それら強カードの強さも知っている。それらのカードは、本当に強い。どう考えても他のカードより飛び抜けて強い。

だが、私は、「***を禁止にしろ」という感情的な主張は決してしない。なぜなら、冒頭のサッチャー元首相の言葉を知っているからだ。

仮にそれらの強カードを禁止にしたとしよう。そして、それらの強カードが支えていたトップデッキが大幅にパワーダウン、または消滅したとしよう。さて、そんな環境は、はたしておもしろいと言えるのだろうか?

断言するが、おもしろくない。強いカードを根こそぎ禁止にして、平等な環境にしたところで、何の意味もない。強い弱いがあるからこそ、そこに戦略が生まれ、メタが生まれる。そして、そのメタがマジックのおもしろさを支えているからだ。

我々マジックプレイヤーは、感情をコントロールでき、非常に高い理性を備えた集団だ。なので、「***を禁止にすべし」という感情的発言をするプレイヤーは、一度、立ち止まって冷静になって欲しい。そのカードが、禁止になることが本当にマジックにとってよいことなのかと。

強いカードを禁止にしても、マジックはおもしろくならないし、環境がよくなったりもしない。
出る杭は打ってはいけない。強カードは禁止にしてはいけないのだ。




まー、禁止候補のやり玉にあげられる青いカード(Mステ、銀エラ、ジェイス、ショーテル・・・・)が禁止になると、次の標的が親和カード(頭蓋囲い、モックスオパール、テゼレット・・・・)になるから、それを防ぎたいのが本音。
でも、銀エラはさっさと禁止(参照:http://hal9000.diarynote.jp/201104191940014489/)にすべき。

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